Author:skymates
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大時化で貨物流出inノルウェー

大時化の中、航行していた重量物運搬船「Eemslift Hendrika」が機関喪失して漂流しているようです。
幸い、大きなケガ人はいないようですが、大時化の中、船から海に飛び込みヘリで救助される動画もあるので、危機一髪。
今後、懸念されているのが船の転覆、それと漂流しているので岸に流れて座礁してからの油流出。
「Eemslift Hendrika」には重油と軽油合わせて400tが積載されているようです。およそ40万リットル。ドラム缶2,000本分。
それと、積荷のボートが落下してそれも漂流している模様。沈んだり転覆はしていないようですが。
大時化で貨物流出inノルウェー
目次1.「Eemslift Hendrika」遭難の記事
2.「Eemslift Hendrika」遭難の経緯
3.乗組員救助の動画
4.「Eemslift Hendrika」について
5.現在の状況
1.「Eemslift Hendrika」遭難の記事

Google翻訳
月曜日にノルウェー沖でトラブルに巻き込まれたオランダの多目的船エムスリフト・ヘンドリカは転覆の危険にさらされている。ノルウェー沿岸警備隊は、船が400トンの石油を搭載しているので、その海岸線を恐れています。スミットサルベージは、船を救うために契約されています。
船は重い海を航行中に貨物の一部がシフトした後、トラブルに巻き込まれました。これにより、船はリストに入れ、水を取り込んだ。3機のヘリコプターと2隻のボートを使用して、ノルウェーの救助サービスは昨日の午後8人の乗組員を避難させ、4人はバラストを動かして船を安定させようと船に残りました。夕方には、船長を含む残りの4人の乗組員が避難し、状況はますます危険になりました。船の共同所有者であるアマサス・シッピングのスポークスマンによると、乗組員は船を安定させに行きました。
それ以来、船は漂流し、現在の速度で、1日半でノルウェーの海岸に到達します。ノルウェー沿岸局は、船がもはやそれほど長く浮いていないかもしれないと懸念しています。「船は昨夜早くメインエンジンの推進力を失い、現在は海岸に向かって漂っています。同時に、船はかなり大きなリストを持っているので、それはそこに深刻な状況です」と、ハンス・ペッター・モルテンスホルム、ノルウェー沿岸管理局の環境準備のディレクターは、今朝ノルウェーの新聞NRKに語りました。この地域の天気は、高さ15メートルまでの波で非常に悪いです。
環境上の危険
ノルウェーは、船が実際に転覆した場合、その海岸線への損傷を恐れています。モルテンスホルムによると、エムスリフト・ヘンドリカは350トンの重油と50トンのディーゼルを搭載しています。「今重要なのは、船舶が環境に危険を及らないように対策を講じていることだ。それが私たちの主な焦点です。船が転覆すれば、汚染が見えるのではないかと心配している」と彼は言う。
貨物シフト
4,200 dwt,2015年に建てられたエールズリフト・ヘンドリカは、オーレスンドの西で貨物が壊れたとき、ブレーマーハーフェンからノルウェーのコルヴェレイドに向かう途中でした。その後、水がホールドに入り、船がリストアップされました。バラストを動かした後、乗組員は最初に船を安定させることに成功しましたが、後に船が再びリストアップされていました。写真は、船がそのデッキにいくつかの小さなボートを輸送していることを示しています。これが問題を引き起こした貨物であるかどうかは不明です。
引用元:ProjectCargoJournal | Dutch heavy-lift ship in danger of capsizing
記事をGoogle翻訳したものを載せてますが、一部変な文章になってます。
英語は得意ではありませんが、”船はリストに入れ”、”船はかなり大きなリストを持っている”というリストって違和感ありますよね。
原文では”the vessel to list”、”the vessel has a fairly large list”という文章。「list」という単語に〈船などを〉傾けるという意味があるそうです。
なので”船は傾き”、”船はかなり大きく傾いている”となります。
2.「Eemslift Hendrika」遭難の経緯

どのようにして事故が起きたのか読み解いていきます。
先程の記事によると
”船は重い海を航行中に貨物の一部がシフトした後、トラブルに巻き込まれました。”
まずは大時化の中、出港してしまったことが原因。
出港時は天気良かったのか、予報を見ていなかったのか、大丈夫だと過信してしまたのか。
そして、船体の動揺で貨物の一部が荷崩れしてしまい、船のバランスが取れなくなってしまった。
”船は傾き、水を取り込んだ”
”船は昨夜早くメインエンジンの推進力を失い、現在は海岸に向かって漂っています”
大時化と貨物の荷崩れで船体が大きく傾いたことで船内に海水が浸水し、エンジンが停止。漂流している状態に。
波高15mとあるので相当ですね。
ヘリで救助される動画もありますが、恐ろしいです。
ただ、動画の救助中も船は大きく揺れてますが甲板の貨物は落下していません。
救助中に倒れてきそうでヒヤヒヤします。結構、貨物の近くに人がいるので。
3.乗組員救助の動画
なかなか壮絶な救助動画です。
こんな動画が普通に見られるのはありがたいですね。
少し前だと、年末特番とかの映像スクープ大賞とかカメラは見たとかでしか見る機会は無かったように思います。
雨降ってないし、日中で明るいので映像がとてもクリアです。
海の恐ろしさがリアルに伝わってきます。助ける側も命がけ。
動画のリンク先:YouTube | Redningsaksjon EEMSLIFT HENDRIKA
見るからに大時化。ペラ見えそうな傾き。

左右の傾きも相当。
動画をずっと見ると常に右舷側に傾いてるので、右側に貨物が動いたのでしょう。

救助ヘリから船にタグラインみたいなものを展張。
”ロープを張ってくれ”みていなジェスチャーが見えます。

救助隊員が降下。

救助隊員が船の甲板に到着。

最初の救助が終わって無事を祝ってグータッチ。

海の状況は時化ていく一方。

船内に残っていた乗組員又は船長の救助。
時化てきて先程の救助方法は難しくなったのでしょう。
ここから海に飛び降ります。

船から離脱することに成功

そして救助完了


「Eemslift Hendrika」について
船体寸法など

5.現在の状況
4月8日(木)朝に確認すると、すでに曳航されいるような感じでした。
AIS情報だけですが。


あと、「Eemslift Hendrika」甲板上から流出した積荷のボートは

何とか無事なようです。
新しい記事があったので紹介。
Google翻訳
進行中の重揚陸船エムスリフト・ヘンドリカのサルベージの試み
今朝、エムスリフト・ヘンドリカの救済の試みが進行中です。ノルウェー沿岸警備隊は、彼らが2つの綱引きの牽引ラインを確保しようとする漂流重いリフト船にサルボルを置こうとします。船を岸に引き寄せるための計画だ。試みが成功しなかった場合、船は今日の午後座礁する可能性があります。
サルベージ作戦は、ノルウェーの綱引きBBオーシャンとノルマンド・ドロットを雇って船を安全に牽引したボスカリスの子会社、スミット・サルベージが主導しています。両方の綱引きは昨夜現場に到着しました。
今朝9時00分、サルバは船に飛び出して船に乗り込み、牽引ラインを固定しようとしました。「これが終わったら、船を保護された水に引き込み、固定しようとします。その後、船はさらに輸送される前に安定します」と、ノルウェー沿岸警備隊のハンス・ペッター・モルテンスホルムはノルウェーの新聞NRKに語っています。
モルテンスホルムは、船に乗せたサルバを乗せることは可能だと考えているが、それは難しいだろうと警告した。エームズリフト・ヘンドリカは、重い海と天候に漂っています。波は平均6〜8メートルの高さで、風速は毎秒20メートルに達しており、強い嵐の風を意味します。
船は現在、ノルウェーの海岸からわずか12〜15マイルです。救済の試みが成功しない場合、船は今日の午後遅く接地する可能性があります。
エムスリフト・ヘンドリカ
4,200 dwt重リフト船は月曜日、ドイツのブレーマーハーフェンからノルウェーのコルヴェレイド港に向かう途中でトラブルに巻き込まれました。重い海を航行している間、船上の貨物がシフトし、船がリストアップして水を取り込みました。船の乗組員12人は避難した。
それ以来、船は漂流しています。ノルウェー沿岸警備隊からの新しい映像はまた、船が貨物を失ったことを示しています。デッキに収納されたボートの1つが船外に落ちました。上向きは、転覆のリスクが減少し、それに伴い、石油汚染の可能性も減少したことです。
船から落ちた作業船は、まだエムスリフト・ヘンドリカから約2キロ離れたところに浮かんでいると伝えられている。しかし、船内のオイルが大きいため、この船に優先順位が与えられています。「我々はまずバンカーオイルについて懸念しており、それが主船にある」とモーテンスホルムはNRKに語った。エムスリフト・ヘンドリカは約350トンの重油とさらに50トンのディーゼルを運んでいる。
引用元:ProjectCargoJournal | Salvage attempt of heavy-lift vessel Eemslift Hendrika underway

現況の積荷ボートが流出した後の画像を見ると、船尾側のクレーンジブが無くなってました。
右舷に船体が傾いていたので流出時にジブをへし折って落ちていったことが分かります。
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順位 | 船名 | 吊上能力 |
---|---|---|
1 | sleipnir | 20,000t |
2 | Thialf | 14,200t |
3 | Saipem 7000 | 14,000t |
4 | ZHEN HUA 30 | 12,000t |
5 | Hyundai-10000 | 10,000t |
6 | Svanen | 8,700t |
7 | Hermod | 8,100t |
8 | SAMSUNG 5HO | 8,000t |
9 | Lan Jing(蓝鲸) | 7,500t |
10 | VB-10,000 | 6,800t |
11 | Balder | 6,300t |
12 | Pioneering Spirit | 5,000t |
12 | Asian Hercules III | 5,000t |
12 | Seven Borealis | 5,000t |
12 | Oleg Strashnov | 5,000t |
12 | DE HE(德合) | 5,000t |
12 | HL 5000 | 5,000t |
12 | XIN ZHEN FU 7(新振浮7) | 5,000t |
建造中 | Les Alizés | 5,000t |
建造中 | Orion | 5,000t |
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船名クリックすると「Crane Vessels」(外部リンク)のページで画像が見れます
順位 | 船名 | 吊能力 | レグ長さ |
---|---|---|---|
1 | 龙源振华叁号 | 2,000t | 85.00m |
2 | Aeolus | 1,600t | 81.00m |
3 | SEAJACKS SCYLLA | 1,500t | 104.50m |
〃 | VOLE AU VENT | 1,500t | 90.00m |
〃 | INNOVATION | 1,500t | 89.00m |
6 | PACIFIC OSPREY | 1,425t | 105.00m |
7 | 海龙兴业号 | 1,200t | 91.40m |
〃 | PACIFIC ORCA | 1,200t | 105.00m |
〃 | 港航平9 | 1,200t | 73.00m |
〃 | SEAFOX 5 | 1,200t | 106.00m |
11 | 托本号 | 1,000t | 78.00m |
〃 | 三航风华 | 1,000t | 不明 |
〃 | TAILLEVENT | 1,000t | 73.30m |
〃 | 福船三峡 | 1,000t | 85.00m |
〃 | 大桥福船 | 1,000t | 不明 |
〃 | JB 117 | 1,000t | 90.00m |
〃 | JB 118 | 1,000t | 90.00m |
〃 | MPI ADVENTURE | 1,000t | 72.55m |
〃 | MPI ENTERPRISE | 1,000t | 84.35m |
建造中 | Van Oord | 3,000t | 126.00m |
建造中 | Voltaire | 3,000t | 130.00m |
建造中 | Eneti | 2,600t | 不明 |
建造中 | 清水建設 | 2,500t | 90.00m |
建造中 | VIND1 | 2,500t | 109.00m |
建造中 | 五洋・鹿島・寄神 | 1,600t | 不明 |
建造中 | 大林組・東亜 | 1,250t | 不明 |
船名クリックすると「Crane Vessels」(外部リンク)のページで画像が見れます
順位 | 船名 | 総トン数 |
---|---|---|
1 | Wonder OF THE SEAS | 236,857t |
2 | SYMPHONY OF THE SEAS | 228,081t |
3 | HARMONY OF THE SEAS | 226,963t |
4 | OASIS OF THE SEAS | 226,838 |
5 | ALLURE OF THE SEAS | 225,282t |
6 | Costa Smeralda | 185,010t |
7 | Iona | 184,089t |
8 | AIDAnova | 183,858t |
9 | Mardi Gras | 181,808t |
10 | MSC Grandiosa | 181,541t |
10 | MSC Virtuosa | 181,541t |
日本一 | ASUKA II | 50,444t |