プロフィール

skymates

Author:skymates
フナフナブログへようこそ!
身の回りの気になる事から世界の注目記事まで海・船舶・土木関係を中心に記事を作成していますのでご覧あれ!!

スポンサーリンク
人気ページランキング
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

起重機船七不思議 第弐話

2021/05/05 21:26:02 | 起重機船七不思議 | コメント:0件

 第弐話の題材は”なぜひっくり返らないの?”

 陸上クレーンが転倒しているニュースは見た事ありますが、起重機船が重たい物を吊上げて転倒しているところは見たこと無い。

 いやいや、起重機船が転倒している動画を見たことあるよと言われる方もいるかもしれません。

 それはクレーン付き台船ではないでしょうか?

 私の中の識別として、台船にクローラークレーンなど陸上クレーンを搭載しているものはクレーン付き台船。

 クレーンと台船が一体化しているものを起重機船としています。

 クレーンと台船が一体化しているので台船がひっくり返らない限り、転倒することはありません。

 なぜ、ひっくり返らないのか?そこを確認してみようと思います。



1.起重機船が重たい物を吊上げるしくみ



起重機船七不思議2-01

 第壱話で吊上げるフックの仕組みについて確認しました。

 今回は起重機船の台船側に焦点をあてて確認していきます。

 重たい物を吊上げた時に起重機船にはどのような力が加わっているのか?

起重機船七不思議2-02

 ”吊上げる重量×回転軸からの距離=台船を回転させようとするモーメント”という力が加わります。

 図のような状態で重たい物を吊上げると、このようになります。

起重機船七不思議2-03

 船首側が沈み込み、船尾側が浮いてくる。台船を回転させる力なので船体中心位置を軸に回転。

 どのくらい傾くか。計算したいですが、いろんな数値が分からないのであきらめました。

 必要なのは”吊上げる重量”、”船体重心位置から吊荷の距離”、”船体重量(排水量)”、”GM”。

 ”GM”とは、メタセンタ高さ。Gは重心、Mは直立時の浮心作用線と傾いた時の浮心作用線の交点。GとMとの距離がGM。

 まぁ細かい計算はさておき、この傾き対策をどのようにしているのか?

2.ひっくり返らない対策



 ひっくり返らない為の対策。

 実際に近くで起重機船の作業を見れば分かるので、ご存知の方も多いと思いますが。

 バラストを入れることでひっくり返らない様にしています。

 どのくらいバラストを入れているのか?

 日本の大型起重機船クラスだと7,000トン~9,000トン。吊上げる重量によって変わると思いますが。

 バラストを入れると船首側が浮いて、船尾側が沈み込みます。

 こんな感じ。

起重機船七不思議2-04

 起重機船の大きさに関係なく、作業船のクレーンで重たい物を吊上げると吊上げた側に船体は傾く。

 陸上のクローラークレーンやラフタークレーンでは起こりませんが、吊上げる時に船体が傾いた分だけフックが前にいきます。

 陸上クレーンでもジブがたわんで少し似たようなことは起こるかもしれませんが。

起重機船七不思議2-05

 なので地切する時は、フックを巻き上げるだけでは無く、ジブの起伏も操作する必要がある。

3.重たい物を吊上げた時の台船の様子



 実際に起重機船が重たい物を吊上げた時の様子。

 吊上げ前は船首が浮いてますが、吊上げた時にグイっと沈み込みます。

吊上げ-1sss

 逆に荷重を解放した時は船首側が一気に浮き上がるのがよく分かる。

吊上げ-2sss




4.次回予告



 次回の起重機船七不思議は ”なぜボートが引っ張っているの?” について。

 一見すると当たり前ですが、知らない方は知らないと思いますので。

 いつ更新できるかは分かりませんが・・・。
関連記事
スポンサーサイト




コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する