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Mariner platform

2019/08/23 16:48:17 | 石油プラットフォーム | コメント:0件

Mariner_platform.jpg

 前回の記事最後に紹介した「Mariner platform」について。この石油プラットフォーム建造時もレグを台船上から滑らせて海へ投入するというダイナミックな方法が採用されています。上部ブロックの架設はSaipem 7000 14,000t吊が登場します。
 「Mariner B」と呼ばれる石油プラットフォームから採掘された石油を貯蔵するFSU(浮体式貯蔵設備)が韓国のSamsung Heavy Industriesで建造され、現地のスコットランドまで曳航されてくるんですけど、この時使用されている曳船が日本の「新潟造船株式会社」で建造されたものでした。恐るべし日本の技術力。



Mariner platformとは?


 
 ウィキペディアに掲載されている情報。少し古めの情報ですが基本的な概要は分かります。


グーグル翻訳



マリナー油田

マリナー油田は、ブロック9 / 11aのスコットランド 、 シェトランド諸島の東約150キロメートル(93マイル)の北海の 英国セクターにあります。 1981年に、海抜約1,200メートル(3,900フィート)の深さで発見されました。 この地域の水深は約100メートル(330フィート)です。 推定回収量は、少なくとも2億5,000万バレル(40 × 10 6 m 3 )のオイルです。

2012年12月現在、オペレーターのStatoilが投資決定を下し、英国当局によるフィールド開発計画の最終承認が進行中です。 この計画では、従来のスチールジャケットに基づいて、 フローティングストレージユニットを介して石油を輸出する生産、掘削、および区画プラットフォームを想定しています。 油は重くて粘性があり、 APIの重力は12.1°–14.6°で、 粘度はフィールドのモーリーン貯水池の67cpからHeimdal貯水池の508cpの範囲です。 少量の関連ガスがプラットフォームの燃料として使用され、より多くの燃料ガスが近くのVesterledパイプラインへの接続を介して輸入されます。



引用元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | Mariner oilfield



 「Equinor」のHPに記載されている情報。こちらの方が新しい情報。 


グーグル翻訳

Mariner_platform-2.jpg

Equinorは、英国北海で最初に運営されたマリナー油田から生産を開始しました。 この油田は、今後30年間で3億バレル以上の石油を生産する予定です。

マリナーからの生産開始は重要なマイルストーンであり、英国の長期エネルギーパートナーであるというエクイナーのコミットメントを強化します。 近年、英国で最大の産業プロジェクトの1つである77億米ドル以上の総投資額-マリナーは700を超える長期雇用をサポートし、今後数十年間、サプライチェーンで大きな収益を生み出します。

マリナーは当社の最も革新的なオフショア開発の1つであり、エクイナーは新しいデジタルソリューションと最新のテクノロジーの適用の最前線にいます。 安全で効率的なソリューションを提供するために、オフショアのデジタルワーカー、自動掘削、プラットフォームのデジタルコピーであるEchoの使用を通じて新境地をテストしています。

マリナー油田は今後30年間、信頼性の高いエネルギー供給に貢献し、最大30億バレルの石油を保有することにより、2050年以降にさらに価値を生み出す大きな可能性を提供します。

1981年に発見されたマリナー油田は、貯水池の複雑さのために手つかずのままでした。 2007年、当社はオペレーターシップを取得し、新しい考え方と新しいテクノロジーを介して、この厳しい分野が抱える課題に対処する方法を見つけ始めました。

マリナー油田は、シェトランド諸島の東約150キロメートルの北海北部にある英国ブロック9 / 11aのイーストシェトランドプラットフォームにあります。 フィールド開発のコンセプトには、フローティングストレージユニット(FSU)を備えたスチールジャケット、マリナーBに基づくマリナーA生産、掘削、居住区(PDQ)プラットフォームが含まれます。掘削は、初期段階でリグを補助します。

Mariner_platform-3.jpg


マリナー油田は、2つの浅い貯留層セクションで構成されています。より深いモーリーン層とより浅いハイムダル貯留層です。

マリナー油田は3億バレル以上の石油を生産すると予想されています。 貯留層と新しい耐震技術の理解を深めることにより、回収可能な埋蔵量は2億5,000万バレルから3億バレルに20%増加しました。 最大30億バレルの石油を保有しているため、長期的に油田からさらに価値を生み出す大きな可能性があります。



Mariner_platform-5.jpg

Mariner_platform-6.jpg

引用元:Equinor ASA | Mariner field



 埋蔵量は30億バレル以上。回収可能な埋蔵量が以前よりも増加して2億5000万バレルから3億バレルに増えたようです。30億バレルも埋蔵されてて10分の1しか採掘出来ないので、そこが難しいとこなんでしょうね。

 ちなみに、2017年度の日本の原油輸入量は1億8500万KL。バレルに換算すると1バレル=159Lとして11億6352万バレル。「Mariner platform」の採掘量は30年間で3億バレルなので年間1000万バレル。日本の使用量が多いのか「Mariner platform」の採掘量がそうでもないのか。よくわからなくなりました。



Mariner platform建造の様子



 動画のリンク先:You Yube | Equinor: The Mariner platform on stream

 動画の最初はダイジェスト的なものが流れます
 レグの建造中。クレーン5台で相吊。
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 レグ建造中
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 建て起こし用の吊具をセット中
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 完成したレグをレール上でスライド
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 台船へ積込。重量は23,000t。
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 搭載完了して曳航開始
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 曳航中。主曳船は多分DOFの「Skandi Iceman」。16,320ps。
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 台船を傾けて、スライド開始。
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 別アングルからのスライド状況。
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 あっという間に据付完了
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 場面が変わり、上部ブロックの製作。レール上をスライド中。
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 運搬船に積込完了
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 そして出港
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 今度は「Mariner B」(FSU)の建造。もう完成してます。全長250m。総トン数91,159t
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 そして曳航。この曳船がBoskalisのタグなんですが、同型船が5隻いて全て日本の新潟造船株式会社で建造されたものです。
 ここにも日本の技術力。
Mariner_platform-21.jpg

 新潟造船株式会社の製品情報
Mariner_platform-21-22.jpg

 リンク先:新潟造船株式会社 | サルベージタグボート

 上部ブロックの搭載。クレーン船はSaipem 7000 14,000t吊
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 上部ブロックの搭載。
Mariner_platform-23.jpg

 使用している吊具。ワイヤー径300㎜くらいありそう。
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 ほぼ配置されました
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 時化るとこんな感じ
Mariner_platform-26.jpg

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Mariner_platform-28.jpg

 JXも20%出資しているので社名が記載されてます
Mariner_platform-29.jpg
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