Author:skymates
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1,600t吊SEP型起重機船 建造発表!!国内4隻目!!


またもSEP型起重機船建造発表。建造するのは五洋建設、鹿島建設、寄神建設の3社で共同出資する船舶保有会社。保有会社は五洋建設の連結子会社になるそうで、投資額は約185億円。比率は五洋建設65%、鹿島建設30%、寄神建設5%。
国内で建造が決まったSEP型起重機船は既に完成している五洋建設の「CP-8001」を含めて4隻。大林組・東亜建設工業の800t吊(1,000t吊へバージョンアップ可能)、清水建設の2,500t吊、そして五洋建設・鹿島建設・寄神建設の1,600t吊。
2018年9月25日に建造を発表した大林組・東亜建設工業のSEP型起重機船は1年以上経過した現在、建造が進展している情報はありません。発表してないだけで着々と進んでるんですかね?完成予定が2020年10月なので完成延期の匂いがプンプンします。
建造発表時点で建造する船の詳細がぼんやりしていると怪しい気がするのは私だけでしょうか。五洋建設の「CP-8001」や今回の1,600t吊SEP型起重機船の場合は船体寸法などある程度、詳細情報が公開されていましたが、大林組・東亜建設工業のSEP型起重機船に関してはほぼ不明。なんか造船所に丸投げしてる感があるような。まぁ船作ったり運用している実績が無いとそうなっちゃうんでしょうけど。18歳のお金持ちの若者が免許取ってすぐに車くださ~いってディーラーに行く姿に似てるような気がして少し滑稽に思えてしまう。
1,600t吊SEP型起重機船 建造発表!!国内4隻目!!
目次1.1,600t吊SEP型起重機船建造発表
2.国内のSEP型起重機船 建造予定
3.海外の洋上風車組立新工法
起重機船上で地組する方法①
起重機船上で地組する方法②
1.1,600t吊SEP型起重機船建造発表
こんなにたくさん作って、果たして需要はほんとにあるんでしょうか。
五洋建設と鹿島、寄神建設(神戸市兵庫区、寄神正文社長)は20日、SEP(自己昇降式作業台)型多目的起重機船(SEP船)を共同建造すると発表した。洋上風力発電プロジェクトを見据えた取り組み。1600トンつりの全旋回式クレーンを搭載する。
2020年1月に3社の共同出資で船舶保有会社を設立。22年9月の完成、23年3月の稼働開始を目指す。
保有会社は五洋建設の連結子会社となる。投資額は約185億円。比率は五洋建設65%、鹿島30%、寄神建設5%。
建造するSEP船は全長120メートル、幅45メートルの規模。デッキ面積は3800平方メートルを予定する。10~12メガワット級洋上風力発電施設の風車を複数基運搬でき、風車の基礎や設置が効率的に施工できるという。
基本設計はオランダのグストMSC、建造はシンガポールのパックスオーシャンエンジニアリングが担当する。主クレーンはオランダのハイスマン製。コストを抑えるため海外で建造する。
洋上風力発電を巡っては、4月に海洋再生可能エネルギー整備法が施行され、一般海域も含めて整備が今後進むと見られている。五洋建設は北九州市の響灘、鹿島は千葉県銚子市の銚子沖で着床式洋上風力発電の実証機を設計・施工した実績がある。営業活動は基本的に別々で行う方針で、両社が活用することで稼働率を高める狙いがある。未稼働時に他社が利用することも想定している。
五洋建設の清水琢三社長は「安全かつ効率的な施工とリーズナブルな建設コストの実現を通じて、洋上風力発電の推進に貢献すると確信している。機運が高まっており、いろいろなニーズに応えたい」とコメントした。同社は800トンつりのSEP船「CP-8001」を稼働させており、新SEP船が完成すると2隻体制となる。清水建設が7月にSEP船建造を発表するなどゼネコン各社で取り組みが加速している。
引用元:日刊建設工業新聞 | 五洋建設、鹿島、寄神建設/SEP船を共同で建造/23年3月の稼働めざす [2019年11月21日1面]
2.国内のSEP型起重機船 建造予定

3.海外の洋上風車組立新工法
洋上風車組立作業は危険と隣合わせな部分があり、いかに安全にそして確実に施工できるかを考えることが工期短縮への道となりコスト削減にも繋がると思いますが、簡単なことではない。
日本だけでなく、世界中の関係者が試行錯誤していると思いますが、いろんな方法を見ることで何か発想の手掛かりになれば幸いです。
そんな中で、新しいなと思った洋上風車組立方法を2つ紹介します。
2つともSEP型起重機船ではない起重機船を使用して作業する方法です。やっぱりSEPだと昇降、下降に時間掛かるんですかね。
起重機船上で地組する方法①
最初に紹介するのは、「Heerema Marine Contractors」と「MHI Vestas」の共同協力によって開発された方法。
手順は自船の甲板上にタワーのトップ部分が乗る高さまでの架台を設置しておき、その架台上でタワートップ、ナセル、ブレードの組立を行うというもの。自船の甲板上で作業するので揺れは低減するでしょう。ブレード設置を補助する機材もあり、地組作業はより安全に。最終的に地組したものを設置する時は従来通りの方法で設置。
下の画像を見れば分かりますが、作業している起重機船は半潜水式の喫水が12m~30mもあるようなものです。日本にはこんな起重機船いないのでまるパクリは出来ませんが、リスクを低減する地組は活用できるのではないでしょうか。
Google翻訳
Parkwind、Heerema、MHI VestasはArcadis Ost 1の革新的な建設方法を発表します
2019年11月26日 、デンマーク 、 コペンハーゲン
Arcadis Ost 1サイトの厳しい土壌条件を考慮して、Parkwindは、従来の設置方法の代替案を検討しました。 Heerema Marine ContractorsおよびMHI Vestasとの共同協力により、フローティング設置方法が開発されました。
この革新的なインストール方法には、2つの独自の利点があります。
土壌とのすべての相互作用が回避されるため、従来のジャッキアップ設置と比較してプロジェクトのリスクが軽減され、この方法により設置時間が短縮されます。 フローティング設置方法は、洋上風力エネルギーの平準化コストのさらなる削減に貢献し、世界中の多くの洋上地域の可能性を解き放ちます。
開発された方法は、浮遊設置容器を利用してWTGコンポーネントを組み立てることに基づいています。 船舶のデッキには、ダミータワーを含むすべてのタービンコンポーネントが搭載されます。 このタワーは、ナセルとブレードを組み立てるための船上に安定したプラットフォームを提供します。 最初のステップは、WTGタワーを事前に設置されたタービン基礎の上に持ち上げることです。 2番目のステップは、ナセルをダミータワーに持ち上げてブレードを取り付けることを含む、組み立てプロセスの最も先進的な要素です。
このプロセスにより、ブレードを完全に制御できるため、安全で信頼性の高いブレードアセンブリが保証されます。 設置容器でのローターナセルアセンブリ[RNA]の後、完全なRNAが1つのピースとしてWTGタワーに持ち上げられます。
「浮体船に基づいたタービンの設置を理論から実践に移すことは、洋上風力産業にとって大きな前進です」と、Parkwindの共同CEOであるEric Antoons氏は述べています。土壌条件が厳しいドイツのArcadis Ost 1プロジェクトのソリューション。」
引用元:Heerema Marine Contractors | NEWS&MEDIA
上記の引用元ページにある動画の後半にCGで作業の様子がチラッと見れます。YouTubeにも同様の動画があったので下記にURLを貼っておきました。
組立を想定しているのは「MHI Vestas V174」と呼ばれる9.5MWの風車。
関連動画:YouTube | Parkwind Heerema MHI Vestas announce first floating WTG installation for Arcadis Ost 1
起重機船上で地組する方法②
2つ目は「Offshore Heavy Transport. 」により2021年完成予定の3,000t吊起重機が搭載してある半潜水式重量物運搬船を使用しての風車組立。
Google翻訳
2021年に、OHTは世界で最大かつ最も革新的な特注の洋上風力基礎設置船を市場に投入します。 Alfa Liftの設計船は、3,000トンのメインクレーン、10,000 +m²のスマートデッキを備え、航海ごとに最大16個のXLモノパイルまたは10枚のジャケットを搭載および設置でき、メインデッキを完全に水没させることができます。 15メートルの。
引用元:OHT | Alfa Lift design vessel
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順位 | 船名 | 吊上能力 |
---|---|---|
1 | sleipnir | 20,000t |
2 | Thialf | 14,200t |
3 | Saipem 7000 | 14,000t |
4 | ZHEN HUA 30 | 12,000t |
5 | Hyundai-10000 | 10,000t |
6 | Svanen | 8,700t |
7 | Hermod | 8,100t |
8 | SAMSUNG 5HO | 8,000t |
9 | Lan Jing(蓝鲸) | 7,500t |
10 | VB-10,000 | 6,800t |
11 | Balder | 6,300t |
12 | Pioneering Spirit | 5,000t |
12 | Asian Hercules III | 5,000t |
12 | Seven Borealis | 5,000t |
12 | Oleg Strashnov | 5,000t |
12 | DE HE(德合) | 5,000t |
12 | HL 5000 | 5,000t |
12 | XIN ZHEN FU 7(新振浮7) | 5,000t |
建造中 | Les Alizés | 5,000t |
建造中 | Orion | 5,000t |
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2023.01.07
船名クリックすると「Crane Vessels」(外部リンク)のページで画像が見れます
順位 | 船名 | 吊能力 | レグ長さ |
---|---|---|---|
1 | 龙源振华叁号 | 2,000t | 85.00m |
2 | Aeolus | 1,600t | 81.00m |
3 | SEAJACKS SCYLLA | 1,500t | 104.50m |
〃 | VOLE AU VENT | 1,500t | 90.00m |
〃 | INNOVATION | 1,500t | 89.00m |
6 | PACIFIC OSPREY | 1,425t | 105.00m |
7 | 海龙兴业号 | 1,200t | 91.40m |
〃 | PACIFIC ORCA | 1,200t | 105.00m |
〃 | 港航平9 | 1,200t | 73.00m |
〃 | SEAFOX 5 | 1,200t | 106.00m |
11 | 托本号 | 1,000t | 78.00m |
〃 | 三航风华 | 1,000t | 不明 |
〃 | TAILLEVENT | 1,000t | 73.30m |
〃 | 福船三峡 | 1,000t | 85.00m |
〃 | 大桥福船 | 1,000t | 不明 |
〃 | JB 117 | 1,000t | 90.00m |
〃 | JB 118 | 1,000t | 90.00m |
〃 | MPI ADVENTURE | 1,000t | 72.55m |
〃 | MPI ENTERPRISE | 1,000t | 84.35m |
建造中 | Van Oord | 3,000t | 126.00m |
建造中 | Voltaire | 3,000t | 130.00m |
建造中 | Eneti | 2,600t | 不明 |
建造中 | 清水建設 | 2,500t | 90.00m |
建造中 | VIND1 | 2,500t | 109.00m |
建造中 | 五洋・鹿島・寄神 | 1,600t | 不明 |
建造中 | 大林組・東亜 | 1,250t | 不明 |
船名クリックすると「Crane Vessels」(外部リンク)のページで画像が見れます
順位 | 船名 | 総トン数 |
---|---|---|
1 | Wonder OF THE SEAS | 236,857t |
2 | SYMPHONY OF THE SEAS | 228,081t |
3 | HARMONY OF THE SEAS | 226,963t |
4 | OASIS OF THE SEAS | 226,838 |
5 | ALLURE OF THE SEAS | 225,282t |
6 | Costa Smeralda | 185,010t |
7 | Iona | 184,089t |
8 | AIDAnova | 183,858t |
9 | Mardi Gras | 181,808t |
10 | MSC Grandiosa | 181,541t |
10 | MSC Virtuosa | 181,541t |
日本一 | ASUKA II | 50,444t |