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中国の養殖漁業

2020/02/05 19:02:35 | その他 | コメント:0件

 日本人の食事に魚は欠かせませんよね。

 漁業というものを魚を獲る方法で大きく分けると漁船漁業と養殖漁業に分けることが出来ます。いわゆる天然魚と養殖魚の違い。

 水産庁発表の直近データによると2017年の世界の漁業・養殖業生産量は2億559万トン。その中で養殖漁業による生産量は1億1194万トン。実に、生産量の54%は養殖によるものだということです。半分以上。

 養殖漁業による生産量世界一は中国。水産庁発表のデータで確認できる1960年(昭和35年)からずっと世界一です。

 中国の養殖漁業の中でも少し変わった養殖台船?みたいなものをピックアップしてみました。





1.世界の漁業・養殖業生産量



 水産庁が公表している水産白書によると、2017年の世界の漁業・養殖業生産量は2億559万トン。そのうち日本の生産量は漁船漁業328万トン、養殖漁業102万トンで合計430万トン。世界の生産量の2.1%に過ぎません。


世界の漁業・養殖業生産量の推移

引用元:水産庁 | 世界の漁業・養殖業生産 | 漁業・養殖業生産量の推移





 統計データを見ると1992年頃から養殖漁業の増加が大きくなっていました。1991年以前は年間で100万トン程度の増加だったのが、1992年から年間300万トンづつ増加していくようになり、2013年には年間681万トン増加して、養殖漁業の生産割合が51.1%ととなり、漁船漁業を上回りました。

 一方で漁船漁業は1987年をピークにほぼ横ばい。世界の水産物消費増加を支えているのは養殖漁業であるということが分かります。


世界の漁船漁業の国別及び魚種別漁獲量の推移

引用元:水産庁 | 世界の漁業・養殖業生産 | 漁業・養殖業生産量の推移




 次に漁船漁業ですが、1991年まで日本が生産量世界一でした。1962年~1971年はペルーに抜かれて2番手に落ちていますが。

 1992年以降はやっぱり中国が世界一。2017年現在で日本は328万トンに対して中国は1557万トンなので5倍近い開きがあります。


世界の養殖業の国別及び魚種別生産量の推移

引用元:水産庁 | 世界の漁業・養殖業生産 | 漁業・養殖業生産量の推移




 最後に養殖漁業の国別データですが、一目瞭然で中国の生産量がダントツ世界一。世界の養殖漁業生産量の57%を占めています。

2.中国の養殖台船



 世界シェア57%で直近の5、6年は毎年200万トン以上の生産量増加という中国の養殖漁業。それに対して日本の養殖漁業は40年間ほぼ横ばいで年間生産量100万トンというレベル。

 いかにして中国の養殖漁業が急成長を続けているのか。

 調べられる範囲で調べてみました。

「振渔1」



振渔1-1

 変わった形をした養殖台船。飛行船のような、ラグビーボールのような形状をしています。

 2019年5月完成。長さ60m、幅30m、飼育水域13,000立方メートル。年間120トンの生産を見込んでいるそうです。

振渔1-2

振渔1-3

振渔1-4

 養殖するのは大黄鱼(※)、真鲷、ハタなど20,000匹。

 ※大黄鱼とは・・・硬骨魚綱スズキ目ニベ科に属する海水魚
大黄鱼

 ちなみに進水に使用されている起重機船は1,000t吊「振浮10」。
振浮10

「振鲍1号」



振鲍1号-1

 2018年10月完成。長さ24.6m、幅16.6m、喫水1.8m。養殖ゲージは船底から5mくらいは水中に飛び出てます。

 約5,000匹のアワビを養殖できるそうです。養殖ゲージを上下する設備あり。

振鲍1号-2

振鲍1号-3

「振鲍2号」



振鲍2号-1

 2019年2月完成。重量は360トン。

 「振鲍1号」との違いは半潜水式になっていて、荒天時にバラストタンクに注水することで船体を水中に沈めて耐えることが出来るそうです。

 5,000箱、約12トンのアワビを養殖することができる。

振鲍2号-2

振鲍2号-3

「福鲍1号」



福鲍1号-1

  2019年7月完成。長さ37m、幅33m、計画喫水6.6m、重量約1,000t、総面積1,228平方メートル、建造費1千万元(1元=15.5円換算で1億5500万円)。

 「振鲍1号」と比較すると養殖量は3倍の15,000匹、年間約40トンの養殖が見込まれている。

福鲍1号-2

福鲍1号-3

「澎湖号」



澎湖号

澎湖号-2

 2019年6月完成。半潜水型。長さ68m、幅28m、深さ16m、作業喫水11.3m、飼育水域10,000立方メートル。

 その他に20人以上の居住空間、300立方メートルの貯蔵スペース、120kwの海洋電力を備えているとありました。

 太陽光パネルが貼ってあるので電力はそれですかね。ほとんどの養殖台船に太陽光又は風力の発電設備が備えられてます。


「深蓝1号」



深蓝1号-1

深蓝1号-2

深蓝1号-3

深蓝1号-4

 2018年5月完成。円周180m(直径約60m)、高さ35m、容積5万立方メートル。

 主にサーモン養殖。生産量は年間30万尾、1,500トン。

「オーシャンファーム1」



オーシャンファーム1-1

オーシャンファーム1-2

オーシャンファーム1-3

オーシャンファーム1-4

 「世界最大の浮沈式養殖イケス」。2017年6月完成。直径110mの円形、高さ69m、容積25万立方メートル、重量は6000トン。

 サーモンを飼育する計画で、年間150万尾、7,500トンの生産を見込んでいるとのこと。

 建造は中国の中国船舶重工だが、発注者はノルウェーの養殖企業サルマール社。総工費67億円。
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