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「ORION I」5000t吊クレーン倒壊!

2020/05/14 18:44:37 | 事件・事故 | コメント:0件

DEME_ORION.gif

 衝撃的なクレーン倒壊事故が発生したようです。

 作業船は建造中の「ORION I」。DEMEのHPでスペックを確認すると自航式でクレーン能力は5,000t吊。

 クレーンの荷重試験中に、フックが破損。その反動でクレーンがガントリー側へ倒れるという状況だそうです。

 冒頭の動画は恐らく、フックが破損した直後に撮影を開始してクレーンジブがガントリー側へ倒れる瞬間を撮影したのでしょう。

 あとで関連記事の翻訳を紹介していますが、2,600tの荷重でフックが破損したようです。

 ジブクレーンならどのクレーンでも起きる可能性があるだけに恐ろしい気持ちになりました。でもフックが壊れるって。まさか・・・ってな感じでしょう。けが人はいるようですが、幸い亡くなった方は居ないようです。



1.事故の概要



 今回破損したクレーンは「Liebherr」製だったようですが、フックは他社による製品なので「Liebherr」社の設計・製造上のミスは無いみたいなことが記載されてます。これってどうなんでしょうね。
受注契約の形態によって違いがあるかもしれませんが、発注した側からすると「Liebherr」社のクレーンを搭載するから安心してたんじゃないでしょうか。大手のクレーンメーカーだから最低限の自主検査はしてるでしょうし、ノウハウもあるし。


Google翻訳

Liebherr Addresses Crane Collapse in Rostock
2020年5月10日、マイク・シュラー

クレーンメーカーのLiebherr-MCCtec Rostockは、今月初めにドイツのロストックにあるLiebherrヤードでの、新造の洋上設置船でのクレーンの崩壊に対処しました。

ORION_I_クレーン倒壊-01

同社は声明で、クレーンの過負荷試験中の事故は、サードパーティのサプライヤーが提供したクレーンのフックが破損した結果であると述べた。

事故は5月2日、オリオン1号に搭載された5,500トンの容量のリープヘル-MCCtecロストックHLC 295000クレーンの負荷テスト中に発生しました。

COSCO(QIDONG)オフショアで建設中のこの船は、クレーンの設置のため、昨年11月にリープヘル建設ヤードに到着しました。これは建設プロセスの最終段階です。

クレーンが倒れたとき、2人が重傷を負った。

「現時点では、負傷者の皆様に最善を尽くし、完全かつ迅速な回復を願っています」とLiebherr-MCCtec Rostock GmbHのマネージングディレクターであるLeopold Berthold氏は述べています。 「損害の範囲を考慮して、私たちは何よりも人身傷害を引き起こさなかったことに感謝しています。私たちの優先事項は現在、事故の可能な限り迅速な解明に貢献するために捜査当局を完全に支援することにあります」とBertholdは付け加えました。

調査のこの段階で、責任当局と専門家は満場一致でクレーンフックの破損が事故の原因であることに同意した、とLiebherrは声明で述べた。

「フックが荷重に耐えられなかった理由に関する正確な理由は、調査のこの段階では不明です。クレーンフックの設計と製造は、外部サプライヤーから購入しました。したがって、リープヘルクレーンの設計または製造上のエラーを排除できる」と語った。

事故につながった過負荷テストは、クレーンの最大容量である5,500トンに達するように計画されていましたが、クレーンフックの故障は最大値をはるかに下回る2,600トンで発生しました。

「リフトは、はしけの巻き上げによって行われるべきでした。 過負荷試験の実施は業界の典型的な手順であり、クレーンの最大吊り上げ能力が試験されます。 現在知られている事実は、事故が約2,600トンの負荷で発生し、事故につながった連鎖反応を引き起こしたことを示しています」とLiebherr氏は語った。

Orion 1は、スコットランドの950MW Moray East洋上風力発電所に今月後半に納入され次第、103個のジャケットを取り付ける予定でした。

引用元:gCaptain | Liebherr Addresses Crane Collapse in Rostock





 フックが棒だけになってます。

ORION_I_クレーン倒壊-02

ORION_I_クレーン倒壊-04

ORION_I_クレーン倒壊-03


2.「ORION I」の概要



ORION_I_クレーン倒壊-05
 
主たる用途はやっぱり洋上風力発電設備の建設用みたい。

 自航船。クレーン能力は5.000t。とんでもない作業船です。

 半潜水式っぽいですが詳細は不明。

船名ORION I
竣工建造中
吊上げ能力5,000t吊
総トン数58,203 t
長さ216.50 m
49.00 m
深さ16.80 m
喫水11.0m



3.事故動画



 クレーンがひっくり返る動画とひっくり返った後の動画 2本のリンクを張り付けてます。

 あと、リンクは張り付け出来ませんでしたが、事故の瞬間が映っているGIFを置いときます。


動画のリンク先:Deme Orion floating vessel liebherr crane collapse


動画のリンク先:Unfall mit OffShore Liebherr Kran im Rostocker Hafen


※事故の瞬間GIF
DEME_ORION-02.gif


4.5000tフックの画像



 破損する前の5,000tフックの画像

 このフックが原因であることは間違いないでしょう
ORION_I_クレーン倒壊-06

ORION_I_クレーン倒壊-07


4.おまけ動画



 クレーン倒壊動画。クレーンはクレーンでもコンテナクレーンの倒壊。

ORION_I_クレーン倒壊-08

ORION_I_クレーン倒壊-09

動画のリンク先:Milano Bridge containership cleans up the gantry crane and Seaspan containership at Busan Port.


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