プロフィール

skymates

Author:skymates
フナフナブログへようこそ!
身の回りの気になる事から世界の注目記事まで海・船舶・土木関係を中心に記事を作成していますのでご覧あれ!!

スポンサーリンク
人気ページランキング
お問い合わせフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Golden Ray撤去計画

2020/02/13 19:13:39 | 船舶 | コメント:0件

 2019年9月にアメリカの東海岸フロリダ付近で転覆した韓国ヒュンダイグループの自動車用貨物船ゴールデン・レイ(Golden Ray)を覚えていますか?

 事故後は油を抜いたり、沈没しないように処置を施したりしていましたが、この度、撤去計画が明らかになりました。

 全体吊りは不可能なので分割後、台船にONして撤去する方法のようです。

 撤去計画を見ると分割作業及び台船にONする作業はアメリカのVersabar Inc.所有 VB-10,000 6,800t吊 を使用する予定だそうです。
VB-10,000 6,800t吊

VB-10,000 6,800t吊

Image  -画像-By Bureau of Ocean Energy Management - SP-57 A to WD-89 on flickr, Public Domain, LinkBy Gary Worrell, LinkBy




1.転覆事故の概要



 とりあえず、転覆事故の概要から。結局ほんとのところは分かりませんが、”4,000台の自動車を積載した状態で転覆”という4,000台という数字が虚偽報告みたいで、燃費節約の為、韓国人船長がバラストの量を不用意に調整した可能性が高いとされているそうです。

 それだけが原因では無いでしょうが、それに操船ミスとかが重なって荷崩れして転覆という流れでしょうか。韓国人の考えることは理解できませんね。全員無事で物損だけで済んだことが幸いです。。。とも言い切れないかも。

 保険が適用されれば痛手は少ないかもしれませんが、積載していた貨物の賠償に関して基本は荷主の保険が適用されるようです。それは船側が正しい運航をしていた場合。今回のようにバラストを調整して積荷を増やしたり、人的な操船ミスが原因だと保険適用が難しくなるので、その場合は船主の責任ということになります。これは恐ろしい。

 「Hyundai Glovis」自体が売上高1兆円以上の企業であり、母体の「Hyundai Motor Company」は売上高9兆円なので支払えるでしょう。知らないけど。



Golden_Ray-1.jpg

Golden_Ray-2.jpg

Golden_Ray-3.jpg


【9月10日 AFP】米ジョージア州ブランズウィック(Brunswick)沖で8日、大型自動車運搬船「ゴールデンレイ(MV Golden Ray)」が転覆した。米沿岸警備隊(US Coast Guard)は9日、船内に取り残されていた韓国人乗組員3人を救助したと明らかにし、さらにもう1人の乗組員の救助を続けた。

 沿岸警備隊のジョン・リード(John Reed)大佐によると、最後の1人の乗組員は機関室のガラスの向こう側にいたという。

 乗組員19人と操船を指示する米国人水先人1人は転覆当日の8日にヘリコプターで救助されていたが、船上で火災が発生したため夜間の作業は中止され、4人が機関室に取り残された。

 リード大佐は、沿岸警備隊は9日に船の壁をたたいて取り残された4人と連絡を取ることに成功し、船体に60センチ×1メートルほどの穴を開けて救出活動に当たったと述べた。救助された乗組員らは34~35時間も船内に閉じ込められていたにしては比較的元気な様子だったという。

 全長約200メートルのゴールデンレイは転覆時、車を積んでいた。韓国外務省は、事故当日に救助されたのはフィリピン人13人、韓国人6人、米国人1人で、船内に韓国人4人が取り残されていると明らかにしていた。

 2017年に建造されたゴールデンレイは、韓国の自動車メーカー、現代(ヒュンダイ)自動車(Hyundai Motor)グループの物流会社現代グロービス(Hyundai Glovis)が所有するマーシャル諸島船籍の大型自動車運搬船。総トン数は約7万1000トンで、一度におよそ7000台の車を運搬できる。

引用元:AFPBB News | 韓国の自動車運搬船が転覆、取り残された4人を救助 米ジョージア州沖




船内の様子



Golden_Ray-12.jpg

Golden_Ray-13.jpg

Golden_Ray-14.jpg

引用元:St. Simons Sound Response




2.Golden Ray撤去計画



 この計画がどの段階のものかは分かりませんが、ざっくり言うと船体をワイヤーソー的なもので8分割、2,700トン~4,100トンに小分割したものを台船に積んで回収。

 こんなこと出来るんですかね。「Golden Ray」の船体長さは約200mなので8分割だと25m、幅は25.4m、深さは不明ですが幅分くらいありそうなので30m程度かな。小分割したサイズは30mの立方体くらいなので吊上げることは可能かもしれませんね。

 気になるのは切断した時に浸水して沈没するんじゃないかという点。切断位置付近は切断後に浸水しないように密閉処理してから切断すると思いますが、そんな思い通りに切断出来るのかが心配です。

 いずれにしても恐ろしい作業であることは間違いないです。成功を期待していますが。


Google翻訳

ゴールデンレイをカットして削除する方法は次のとおりです。

2020年2月5日、マイクシューラー

統一司令部は、ジョージア州セントサイモンズサウンドで転覆したゴールデンレイの自動車運搬船をどのように切断して除去するかについての詳細を発表しました。

この計画では、バーザバーによる除去のために難破船を大きなセクションに切断する、ダイヤモンドで覆われた大きな切断チェーンを備えたVersabarのユニークなVB-10,000重量物運搬船の使用を求めています。

統一司令部によると、VB-10,000は7回のカットを行い、船を1基あたり2,700から4,100トンの8つのセクションに分割します。その後、船舶は、オフサイトのリサイクル施設に輸送するためにセクションをバージに持ち上げます。

引用元:gCaptain | Here’s How They Plan to Cut Up and Remove the Golden Ray



動画のリンク先:gCaptain | Golden Ray Removal in St. Simons Sound

最初に吊上げ用の治具を上部にセット
Golden_Ray-5.jpg

そして1~4個目のブロックは撤去された状態がこちら。
船体の骨が丸見えなんですけど。CGだから詳細は気にしてないんでしょう。
この状態だと沈んじゃいますよね。
というかこれを見て、すでに着底してるのかなと思いました。だとすると大丈夫。
Golden_Ray-6.jpg

「VB-10,000」登場
Golden_Ray-7.jpg

”ダイヤモンドで覆われた大きな切断チェーン”で船体を豪快に切断。
これも無理があるような。自重だけが反力なので船体自体を持ち上げてしまいそう。
バラスト入れて負荷は調整するのでしょうか?
Golden_Ray-8.jpg

切断完了後に吊上げ
Golden_Ray-9.jpg

運搬台船まで前進して積込
Golden_Ray-10.jpg

運搬台船出域
Golden_Ray-11.jpg

これ見ると、この方法はリスクが高い気がします。もっと他に良い方法は無いものか。





3.6,800t吊「VB-10,000」について



VB-10,000-2


 以前、当ブログで紹介していますのでそちらをご覧ください。

変わった風貌の起重機船?「VB 10,000」

変わった風貌の起重機船?「VB 10,000」

VB 10,000の概要見るからに変わった形の起重機船ですが、主にメキシコ湾で波浪や老朽化によって倒れた石油プラットフォームの回収・引き揚げを行なう為に建造された作業船だそうです。いろんな映像を見ると老朽化したプラットフォームの撤去作業もやってる感じでした。最大吊上能力は6,800t。2011年にはこれまた斬新な”爪”と呼ばれるゲームセンターで見かけるUFOキャッチャーの要領で海底の残骸を回収できるアタッチメントも導入さ...


関連記事
スポンサーサイト




コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する